沖縄 慰霊の日
2007年 06月 23日
沖縄における地上戦が事実上終わったとされるこの日、各地で追悼の式が開かれ、平和を祈る一日となります。
今日の沖縄は、最高気温が32度になると予想されています。
こんなに暑い日が続く沖縄で、多くの人々が死に追いやられていったのかと思うと、胸が痛みます。
木々の緑と赤い瓦屋根の連なる美しい沖縄の家々が焼かれ、瓦礫となっていく様を当時の人々はどんな思いで見つめたのだろう。生き延びることに精いっぱいで、そんなことを考える余裕すらなかったにちがいありません。海からは艦船による艦砲射撃、空からの空襲、そして地上戦。歌と踊りを愛した平和の島「沖縄」は、悲しみと恐怖の島になってしまったのです。
いま、戦後60有余年、沖縄は集団自決に関する教科書の記述内容の問題で揺れています。沖縄には、今もなお、この問題以外にも、さまざまなやり切れない思いが渦巻いていることは事実です。過去の誰かを責めると言うよりも、歴史の事実は事実として明確にし、飾ることなく次世代に伝えていくことこそ、未来の平和につながるのではないかと私は思っています。
今日6月23日の「花」は、「おとめゆり」。
花言葉は、「飾らない美」だそうです。
飾らない美。
この国には、そういう美を大切にする国であってほしい。
平和と愛の国 日本であってほしい。
平和憲法を外交の中心に据えて、世界の国々の平和のために働き動く国となってほしい。
戦争や争いのある国々や、敵対する国々の代表者を日本に招き、この地で和平交渉をしてほしいと堂々と言える、そういう平和外交の中心国となってほしい。憲法を誰が創ったとか、国連に合わせて条項解釈をどうすべきだとか、そういう議論の前に、現憲法の持つ、素晴らしい内容をもっと対外的にも伝えていってほしい。
平和主義者が戦争を起こすという言葉を聞いたことがあります。
平和を叫ぶあまりに怒りが先に立つと、それもまた戦争のような争いになるということなのかも知れません。
今日は、ただ静かに、鎮魂の思いを込めて、平和を祈りたいと思います。
さとし